積み木で育つ知恵 色彩は本当に必要なものだけに 和久洋三

積み木もいろいろ、いいおもちゃには条件があります

和久洋三

6 色彩は、本当に必要なものだけに

 

私は基本の積み木には全く色をつけていません。色彩があることによって遊びが制限されてしまうことがあるからです。赤い家をつくろうとしているときに赤い積み木が足りなくなってしまったら、別の色をつけ足すしかありません。その子がイメージしていた赤い家はつくれなかったことになります。それよりも、白木の積み木で赤い屋根や青い船、黄色の電車など空想を広げて、自由に作った方がどんなに楽しいか。  3才児が積み木をひとつもって「ブーブーブー、消防自動車だよー」と言って遊んでいる時は白木のひとつの積み木はその子のなかで真紅な消防自動車としてイメージされています。  色のついたおもちゃを与えると色彩教育になると思っているひとが多いようですがこれは全く間違った考えです。カラフルな色彩の洪水の中で育った子どもは、色のついたものでないともの足りなくなり、派手なものばかりを好むようになってしまいます。そうなると色彩の微妙なニュアンスや調和に対しての感覚が鈍感になってきます。色というのは、1色できれいと感じるのではなく、ほかの色との調和によって、きれいにもきたなくもなるものなのです。  おもちゃを選ぶときは、本当に必要があって色がついているのかを考えましょう。例えばパターン遊びのように色とかたちを組み合わせて模様をつくる遊びには色が必要になってきます。

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